IYC記念全国協議会は、2016年7月13日、労福協(労働者福祉協議会)の活動について学習交流会を開催し、IYC記念協から有志7団体・計23名が参加しました。
中央労福協(労働者福祉中央協議会)は、労働団体や労働者福祉に関わる協同組合と生協の全国組織(※)と全都道府県47地方労福協で構成する、自主福祉活動のための中央組織で、その発祥は1949年に遡ります。
今回は、中央労福協の歴史・現状とあわせて、地方労福協のうち、協同組合間連携・共助の拡大・生活困窮者自立支援に取り組み、スタッフの人づくりにも注力している沖縄県労福協(公益財団法人沖縄県労働者福祉基金協会)の事例を中心に紹介、地域での生活・就労支援の具体的な展開など、活発な意見交換が行われました。
中央労福協からは、戦後の労働運動と生協運動から生まれ、労金と全労済の設立のベースとなった労福協運動の歴史が紹介されました。また、労組、協同組合と市民団体など、それぞれ異なる歴史を持つ団体との相互連携で進めてきた近年の活動と成果に加え、生活困窮者支援の現況、全国に設置したライフサポートセンター(生活なんでも相談窓口)の活動、自主福祉事業の利用促進と共助拡大、次代への運動継承など、労働者自主福祉運動の今日的課題と意義が紹介されました。
沖縄県労福協からは、山城典子事務局次長が「はたらく人・働きたい人をささえ-共に成長しよう-人も組織も」をテーマに、生活困窮者自立支援制度の県内の取り組み状況を中心に就労支援・生活支援の活動を紹介し、あわせて県内での協同組合間協同の現況を報告しました。同県労福協の玉城勉専務理事からは、これまでの県労福協の歩みに加え、行政との連携の具体的なあり方などについて、ユーモアと苦労話を交えて紹介されました。
意見交換では、就労支援等での中小企業団体との連携、就労相談のワンストップ体制づくりや相談員の育成、地域での横の広がりの構築など、多岐にわたる質疑応答が行われました。
参加者からは、協同組合セクターが地域で再配分の提案と取り組みを進めることの意義について感銘を受けたとの感想のほか、これからも協同組合間の相互理解を深めることが重要などの感想が聞かれました。
(※ 労金協会、全労済、日本生協連、医療福祉生協連、労協連)