IYC記念全国協議会は10月16日(木)~18日(土)の3日間、会員団体の職員15名を東日本大震災被災地に派遣し、現地の協同組合から震災復興の現状・取り組みについての話を伺うとともに、援農作業等を行いました。
この取り組みは、昨年開催された国際協同組合デー記念中央集会(テーマ:震災復興に向けての協同組合活動)で確認した申し合わせ(大震災の復旧・復興に向け、協同組合全国組織等が協力して実践できる具体策について協議・検討する)を受け、その具体策の一環として行われたもので、本協議会として初めての復興支援隊の派遣となります。
初日は、石巻市のJFみやぎ本所を訪問し、小野秀悦専務理事から震災前後の宮城県水産業についての説明を受けました。漁協の水揚高は震災前の8割まで回復したものの、原発問題から派生する風評被害により販路の面で苦慮していることや水産業特区に関する様々な懸念についても伺いました。また、JFみやぎ管内南三陸町の志津川漁港を視察し、佐藤俊充支所長から漁港や市場の復興状況についての説明を受けました。
2日目は、南三陸町において、JA南三陸の若手きく生産者4名により震災後いち早く立ち上げられた復興組合「華」の花卉圃場で、出荷後の畑の片付けやビニールハウス内の除草等の援農作業を行いました。
最終日は、「1000年に一度の災害を1000年に一度の学びに」と語るホテル観洋の支配人による語り部バスに乗り、震災当時の様子や復興に向けた歩みなど様々なエピソードを伺いながら、南三陸町内を巡りました。
その後、石巻市において、ワーカーズコープ石巻事務所の仕事おこしの取り組みとして、県産大豆を材料とする品質の良い豆腐を製造・販売する「とうふ工房」やこだわりの地元産品を販売する直売所「浜の駅GAGA」を視察し、東北復興本部の小澤真事務局長等から被災者のための仕事おこしの取り組みについて伺いました。
今回の支援隊では、様々な協同組合の震災復興の取り組みや現状を、直接、見聞きすることができました。被災地はまだまだ様々な課題を抱えています。被災地の復興の過程を見守り続けるとともに、足を運ぶことの重要性を感じました。
JFみやぎ本所 小野専務の概況説明 | JFみやぎ志津川支所 |
復興組合「華」の花卉圃場 援農作業 | 手作りとうふ工房GAGA家 |
直売所「浜の駅GAGA」 |
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直売所「浜の駅GAGA」で説明を受ける |