「国際協同組合デー」は世界の協同組合に携わる人々が平和とより良い生活をめざして協同組合運動の前進を誓い合う日として、毎年7月第一土曜日と定められています(本年は2014年7月5日)。本年の「国際協同組合デー」のテーマは「協同組合はすべての人々のための持続可能な発展を実現します。」です。この「国際協同組合デー」を記念した中央集会が7月8日(火)、東京渋谷の全労済ホール/スペース・ゼロにおいて、「日本協同組合連絡協議会(JJC)」と「国際協同組合年記念協同組合全国協議会(IYC記念全国協議会)」との共催で開催され、協同組合組織やメディア関係者をはじめ約400名が参加しました。
萬歳章氏(全国農業協同組合中央会会長・JJC委員長・IYC記念全国協議会代表)による開会挨拶、中世古廣司氏(JJC委員・全労済理事長)による挨拶のあと、国際協同組合同盟(ICA)会長からのメッセージを、渡辺舞子さん(全労済)が代読しました。
続いて、第1部として、東京大学の武田晴人教授をお招きし、「変化する社会において協同組合に何が出来るのか」と題した記念講演を行いました。武田教授からは「持続可能な社会をつくるためには、当たり前と思われている経済成長の追求ではなく、もっと別のところへ質的な変化を求めていくことが新たな視点を切り開く」と、協同組合への課題を提起いただきました。
第2部は、例年とは趣向を変え、ダンス公演「フクシマ・・・つながる空・・・」を行いました。東日本大震災を直接体験した、福島県いわき市のダンススクールのメンバーを含むダンスグループ「ダンスフュージョンCo」が、福島の現状とこれまでの胸のうちや葛藤をダンスという芸術で表現し、会場を熱気で包みました。
今回の集会を受けて、協同組合自身の持続性だけではなく、よりよい社会をつくることとして地域とかかわり、持続可能性を求めていくことと、東日本大震災の被災地の現状について、次の世代を担う若者たちが自分たちの経験をダンス芸術にて表現されたことを通して、風化させてはいけない、忘れてはいけない気持ちを再確認しました。
本集会は、全国の協同組合組織間の連携強化と、相互扶助組織として地域の持続可能性への貢献について、改めて共有化し、確認した集会となりました。