2012年1月13日(金)、東京渋谷の国連大学で、2012国際協同組合年(IYC)全国実行委員会の主催の下、日本でのIYCキックオフイベントが開催されました。会場には、協同組合関係者やIYC実行委員の方々をはじめ政府やメディア関係者の方々など、約350人の定員いっぱいの参加者であふれました。
齋藤勁内閣官房副長官のご挨拶の後、IYC全国実行委員会代表の内橋克人氏が、雇用・労働など現代社会の問題と協同組合の役割発揮の重要性を訴えました。続いて潘基文(パン・ギムン)国連事務総長から世界の協同組合に向けたメッセージが上映されました。国連事務総長からは、日本の協同組合あてに書面でも応援メッセージをくださっています。メッセージ(英文・和文)は、記事下のリンクからご覧いただけます。
その後IYC全国実行委員会事務局長よりIYCの概要報告があり、協同組合全体を紹介したわかりやすいリーフレットも発表されました。このリーフレットは近々IYCのホームページでもダウンロードできるようになる予定です。また各県(福島・広島・福岡)での実行委員会の取り組みも、このイベントで紹介されました。
後半は、「これからも協同組合がよりよい社会を築けるか」と題して、生源寺眞一氏(名古屋大学教授)、堀田力氏(さわやか福祉財団理事長)、小川泰子氏(いきいき福祉会専務理事)のパネルディスカッションが行われました。パネリストの方々の活動中心分野は、農業・地域福祉・若者の課題などそれぞれ違いながらも、IYCのスローガンである「協同組合がよりよい社会を築きます」を実現するにあたり、協同組合の共通課題として、「共益的役割はもとより、さらなる地域社会への貢献、公益的役割の発揮が必要である」、「協同組合同士の横のつながり強化や、NPO・行政などとの幅広いネットワーク強化が必要である」ことなどが浮かび上がりました。
キックオフイベントは、あくまでもIYCの始まりであり、今年1年を通じて、各地域・全国・そして世界全体で様々な活動が企画されています。またIYCは2012年だけのためのものではなく、2013年以降、協同組合がさらに社会へ貢献できるための始まりですので、この1年だけでなく長期的な取組の継続が必要とされています。