県段階の協同組合間連携の実態について

〈災害に負けるな!〉 令和2年7月豪雨災害に対する協同組合の取り組みについて (概要報告Ver.1)

 令和2年7月豪雨により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早く復旧復興がなされますことを心よりお祈り申し上げます。
 各地の協同組合では、被災地の皆様のくらしが1日も早く復旧復興するために、様々な取り組みを行っています。それらについての概要を報告します。(JCA 1号会員団体からの情報をもとに、JCAでまとめたものです。)

1. JAグループ(JA全中より)
(1)7月豪雨の特徴
7月27日現在の農業関連被害額は526億円となっており、そのうちの約65%が熊本県の被害となっている。
(2)人的支援
新型コロナウイルス感染症禍中の災害であるため、JAグループ熊本では県外からの人的支援は受け付けていない。県内JA・連合会職員による復旧支援活動を実施している。特に被害の大きかったJAあしきた・JAくま・JAやつしろ管内に7月18日までに延べ600人を派遣し、被災JAの機能復旧支援や被災農家組合員の営農復旧支援にあたっている。
(3)災害募金の実施
7月31日~10月16日の間、全国のJAグループに呼び掛け災害募金を行い、主要被災県のJAグループ災害対策本部に贈呈する。
(4)その他
JA女性組織が独自に熊本県にタオルを贈る物的支援活動を行っている。また、JAグループとして、与党政府に対して要請を行なった。

2. JA共済連の取り組み
(1) 災害対策本部を熊本県・全国本部で設置し災害対応に取組んでいる。
(2) 契約者の被災に対しては、タオル、軍手、マスクの災害キットを配布、必要な方には災害シートも配付している。
(3) 査定支援者へは、コロナ対策用品を配付し感染防止に努めるとともに、訪問時の検温、訪問先への意向確認などを実施している。

3. 生協グループ(日本生協連より)
(1) 会員生協への影響
一部の生協で建物の雨漏りが発生したり、組合員配達に影響が出て一部の配達が中止となったりした。日本生協連では対策本部会議を開催し情報共有や物資提供を調整。
(2) 物資支援対応
水俣市との協定に基づいた物資要請に対応して、生協くまもとがお茶・パン・ブルーシートなど4回の物資支援を行っている。特に被害の大きかった県南地域では水とパンの無償配布を行った。また、福岡・佐賀県生協連からの要請により、日本生協連は緊急消防援助隊への食料提供を行った。
(3) ボランティア・募金等
JVOAD(全国災害ボランティア支援団体ネットワーク)の会議に日本生協連が参加、KVOAD(くまもと災害ボランティア団体ネットワーク)に熊本生協連・生協くまもとが参加した。全国の生協で「2020年7月豪雨災害支援募金」に取り組んでいる。

4. こくみん共済coop
7月28日現在での被害件数が2,000件を超え、うち九州1,300件、関西230件、中部が220件との報告があった。車両の水没が九州中心で240件ある。1日も早い査定に努めている。

5. ろうきん(労金協会より)
(1) 災害救援ローンとして、年1%の特別融資を実行、全国の労金で実施している。
(2) 預金の払い出しについて柔軟な対応を実施している。
(3) 全国のろうきんの窓口から募金する場合の手数料を無料としている。

6. 全国森林組合連合会
(1) 災害対策本部を設置し会員に対し被害状況の報告を依頼、県別に被害状況の取りまとめを行っている。
(2) 被害状況報告をもとにして、「令和2年7月豪雨災害の復旧・復興に向けた緊急要望」を取りまとめ、政府与党に対して要請を行う。
(3) 支援募金実施要領を制定し、系統支援募金(8月20日締切)を会員に案内する。

7. ワーカーズコープ(日本労協連より)
(1) 障害者就労支援施設において、大型洗濯機や車両が水没するなどの被害があり一時事業停止状態に、次亜塩素酸水による高圧洗浄機で洗浄した。
(2) ワーカーズ内にある非常事態対策基金を設け義援金活動に取り組んでいる。
(3) 被災地へは九州全域から義援金の支援を行っている。

以上