県段階の協同組合間連携の実態について

宮城県で農協が漁協を「食べて応援」~ホタテの共同購入で~

 東京電力福島第1原子力発電所からの処理水海洋放出に伴う中国の日本産水産物全面禁輸で、宮城県では冷凍ホタテが大幅な輸出減の打撃を受けています。これに対し県内JAグループ15団体が同じ協同組合として第1次産業の仲間を「食べて応援」しようと、JFみやぎ(宮城県漁協)と連携して役職員の共同購入を行い、その結果、最終的に2035箱、約450万円の注文となりました。

 2023年12月15日にはJA宮城中央会の佐野代表理事会長とJFみやぎの寺沢代表理事組合長が出席して引き渡しセレモニーが行われました。佐野会長は「同じ第1次産業を営む者として放ってはおけない気持ち」から呼びかけたことに加え、「一過性ではなくこれからも連携しながら続けていかなければいけない」と述べられました。それに対し寺沢組合長は「在庫が負担になっている中、このような支援をいただき本当に感謝しかない」と応えられました。

 JCAではこうした協同組合間の協力・連携で地域の産業を守る取り組みをこれからも紹介していきます。

JA宮城中央会の佐野会長とJFみやぎの寺沢組合長
一箱500グラムの冷凍ホタテ