<脱>安売り競争 食品企業の戦略転換 —国産大豆で食農連携を進める豆腐企業に学ぶ
<脱>安売り競争 食品企業の戦略転換 —国産大豆で食農連携を進める豆腐企業に学ぶ
澤千恵 著 定価2,500円(+税) A5判上製/176ページ
大量生産による安売り競争の路線では大手に対して勝ち目はないことに気づき、国産大豆使用に転換し、〈生産者——流通業者——消費者〉との連携で活路を拓いた豆腐製造4企業の戦略と実践。価格以外の価値を重視した食品製造が、流通業者と消費者の支持を得、経営の持続的発展につながった!
【目次】
はしがき
第1章 大豆と豆腐をめぐる「食農連携」——本書の視座
1.食と農の乖離と「食農連携」
2.なぜ今、大豆と豆腐なのか
3.本書の課題と方法
4.本書の構成
コラム1◆「大豆自給率5%」?
第2章 大豆の需給構造の変遷と今日的到達点
1.はじめに
2.世界における大豆をめぐる状況
3.日本における大豆の需給構造
4.むすびに
コラム2◆世界の大豆6割が遺伝子組換え大豆―日本はどうするか
第3章 豆腐のフードシステムの変遷と今日的状況
―時代とともに姿を変える豆腐産業
1.はじめに
2.豆腐という食品の特性
3.豆腐の加工技術の変遷とその背景
4.1990年を境に消費拡大から停滞へ
5.「二重構造」へと向かう産業構造
6.豆腐の流通経路
7.豆腐に関する業界団体
8.時代とともに姿を変える豆腐産業
9.むすびに
コラム3◆豆腐はスローフードの代表選手
第4章 大規模製造卸売業者の経営展開と主体間関係——事例A
1.はじめに
2.メーカーA(所在地・愛知県高浜市)の特徴の変遷
3.事例Aにおける大豆と豆腐の物流・商流
4.メーカーAと産地との関係性
5.メーカーAと取引先との関係性
6.むすびに
第5章 中規模製造卸売業者の経営展開と主体間関係―事例B
1.はじめに
2.メーカーB(所在地:千葉県柏市)の特徴の変遷
3.事例Bにおける大豆と豆腐の物流・商流
4.メーカーBと産地との関係性
5.メーカーBと小売業者との関係性
6.むすびに
第6章 小規模製造小売業者の経営展開と主体間関係―事例C
1.はじめに
2.メーカーC(所在地:埼玉県比企郡ときがわ町)の特徴の変遷
3.事例Cにおける大豆と豆腐の物流・商流
4.メーカーCと産地との関係性
5.むすびに
コラム4◆「フードマイレージ・ゼロの店」——国産大豆の豆腐はエコ
第7章 JAと生協と豆腐製造業者の出資による小規模製造卸売業の経営展開と
主体間関係―事例D
1.はじめに
2.メーカーD(所在地:新潟県阿賀野市)の特徴
3.事例Dにおける大豆と豆腐の物流・商流
4.メーカーCと産地との関係性
5.メーカーDと小売業者との関係性
6.生協組合員・消費者の参画
7.むすびに
第8章 事例の比較と考察
1.国産大豆100%へのプロセスと時代的背景
2.経営を存立させている主体間関係
第9章 食と農をつなぐ豆腐製造企業―結論
1.前章までのまとめ
2.大豆と豆腐をめぐる食農連携
3.豊かな食卓への確かな前進を
あとがき