県段階の協同組合間連携の実態について

東日本大震災の広域避難者の支援を行う、愛知県被災者支援センターの10年の経験をまとめた「一人ひとりの暮らしに寄り添って」が発行されました。これを記念して、執筆者が講師となる公開連続セミナーが開催されます。

 

 東日本大震災の広域避難者の支援を行う、愛知県被災者支援センターの10年の経験をまとめた「一人ひとりの暮らしに寄り添って」が発行されました。これを記念して、執筆者が講師となる公開連続セミナーが開催されます。

 愛知県被災者支援センターは、東日本大震災により愛知県に避難されてきた方々と、その一日も早い生活再建を願う愛知県民・企業等を結ぶ架け橋となることを目指して愛知県が設置し、NPOが運営しており、生活協同組合コープあいちが愛知県社協とともに運営協力団体となり、東海地方(愛知・岐阜・三重)の協同組合連携研究組織である地域と協同の研究センターの専務理事が同センター長補佐を務めておられます。

 東日本大震災から10年、愛知県の受入被災者の現状については、約330世帯830人(2021年4月現在)となっており、ピーク時よりは減少傾向にあるものの、置かれた背景や境遇は全員異なります。これまで国や被災県等の懸命な帰還支援事業の中にあっても、長引く避難生活での戸惑いや将来への不安を訴えられる方々もいらっしゃり、10年という月日の経過で結論を急ぐといった段階にはないことがわかります。

 一方で、東日本大震災や原発事故に対する日本社会の風化は顕著になってきており、受入被災者が置かれた立場はますます潜在化、個別化、深刻化しています。特に、母子・父子世帯、独居世帯、要援護者世帯、自主避難の中からは将来への不安を強く訴える方々もあり、この意味で、本事業の取り組みを柱としつつ、より市町村や地域コミュニティを巻き込んだ協力と理解の促進が必要だといえます。

 課題が複雑化し、誰も正解を持ちえない現状に対して、全体を俯瞰しながら一人ひとりのいのち・暮らしに焦点を当てた支援を展開し続け、最低限、孤独死などの最悪の事態はさけなければならないと考えております。

 この公開セミナーでは、愛知県被災者支援センターの10年をまとめた「1人ひとりのくらしに寄り添って」の執筆者が講師を務めます。

 広域避難者支援に関心をもつ個人・団体どなたでも参加いただけます。詳しくは添付のPDFファイルをご覧ください。

 

愛知県被災者支援センターより引用

 

 なお、東日本大震災受け入れ被災者支援の経験をまとめた冊子「一人ひとりの暮らしに寄り添って」は愛知県被災者支援センターのホームページから入手できます。