10月24日、「コロナ禍の地域共生社会と協同組合の可能性」をメインテーマに 地域共生フォーラムを開催しました。
10月24日(土)、「第2回協同組合の地域共生フォーラム」を“コロナ禍の地域共生社会と協同組合の可能性”をテーマに開催し、全国から約350名の皆様にご参加いただきました。
新型コロナウイルスの影響によりオンライン開催となった今年のフォーラムは、JAグループが新たな事業を創造するオープンイノベーションを実現する拠点として、2019年5月開設した「AgVenture Lab」(アグベンチャーラボ)からライブ発信しました。
フォーラムには、厚生労働省 社会・援護局 地域福祉課 生活協同組合業務室の奥出吉規室長から来賓メッセージが寄せられ、「地域に根差した助け合いの組織である協同組合は、地域共生社会に向けた取り組みの先駆けで重要な担い手になってもらいたい」との期待をいただきました。
【第1部 基調講演】では、斉藤弥生教授(大阪大学大学院人間科学研究科)から、「協同組合らしいケアとコロナ禍における問題提起」と題する講演をいただきました。斉藤教授からは、「(コロナ禍を受けて)真の共助の姿をどう見せるか、これが協同組合の皆さんに期待することです」との協同組合の役割について触れられました。
【第2部 実践報告】では、組合員とともに風評と闘った南医療生活協同組合、国内第1号の新型コロナ患者を受け入れたJA厚生連の相模原協同病院から、コロナ禍における医療現場でどのようなことが起こり、それをどう克服したのかをご報告いただきました。
〇実践報告
・報告①:「コロナ禍における協同組合医療現場の実践」
西岡 麻知子氏 (南医療生活協同組合 地域支え合いセンター部長)
・報告②:「相模原協同病院 コロナとの闘い~住民の命を守るために~」
井關 治和氏 (JA神奈川県厚生連 相模原協同病院 病院長
【第3部 現場報告】では、協同組合の現場から6名の方にコロナ禍で地域を支える取り組みを報告いただきました。
〇現場報告
・報告①:「体と心の免疫を整えるケアと地域づくりの拠点の取組み」
島袋 俊子氏(ワーカーズコープふじみ野そらまめ地域福祉事業所 所長)
・報告②:「コロナ禍での介護現場の取り組み」
松田 晃氏(社会福祉法人静岡厚生会 専務理事)
・報告③:「コロナ対応と組合員活動・介護事業の実際」
林 佳史氏(兵庫南農業協同組合 福祉部 部長)
・報告④:「生協から生まれた「島根のおたがいさま」活動」
野津 久美子氏(地域つながりセンター事務局長、生活協同組合しまね理事)
・報告⑤:「コロナ禍における介護現場の実際」
齊藤 惠子氏(東京保健生活協同組合 介護事業部長)
・報告⑥:「ショッピングモール型から専門小売店型の居場所づくり」
北田 恵子氏(NPO法人ワーカーズ・コレクティブうぃず 理事長)
フォーラムの最後には、参加者一同で地域共生社会の実現に向けたアピール文を採択し、閉会しました。
本フォーラムは7つの協同組合の全国組織とJCAで実行委員会を結成し、準備を進めてきました。私たち協同組合は、新型コロナウイルス感染症の拡大という困難に直面する今だからこそ、歩みを止めず、努力を積み重ね、地域共生社会の実現に向け、取り組んでいけたらと感じています。