国際連携

9月21日・22日、シンポジウム「プラットフォーム協同組合主義の現在」を開催しました。

 JCAでは、「プラットフォーム協同組合主義」(Platform Cooperativism)の提唱者であるトレバー・ショルツ氏(博士、教授、米国ニュースクール大学「協同組合デジタル経済研究所」所長)の来日にあわせ、東京大学大学院情報学環・水越伸教授の研究室と協力し、東京大学本郷キャンパスにて、2日間にわたるシンポジウム「プラットフォーム協同組合主義の現在」を開催しました。
 1日目の「プラットフォーム協同組合主義とはなにか?~デジタル経済における協同組合の可能性を探る~」は、下記の【次第】で行なわれ、約120名が参加しました。
 ショルツ氏は基調講演で、雇用問題や利益の独占など、世界で進むデジタル経済の負の側面を指摘するとともに、その代替案としてのプラットフォーム協同組合主義の特長や各国での実践事例について報告しました。さらに、プラットフォーム協同組合主義を世界に広げることが必要とし、そのための資金やガバナンス等の課題についても指摘しました。
 会場から、民主制やメンバーシップ制を持つ協同組合とイノベーションとの関係、プラットフォーム利用との関係などについて質問が出されました。
 パネルディスカッションでは、浜地氏より、コープこうべにおける「たすけあいのプラットフォーム」をめざす取り組み事例について報告があり、それを受けて、プラットフォーム協同組合主義の意義や可能性について意見交換しました。

【次第(1日目)】

開会挨拶:馬場利彦・JCA代表理事専務
ビデオメッセージ:シメル・エシム・国際労働機関(ILO)協同組合ユニット長
基調講演「プラットフォーム協同組合主義とはなにか?」:トレバー・ショルツ氏
パネルディスカッション「デジタル経済における協同組合の可能性を探る」:

  • パネリスト: トレバー・ショルツ氏、
  •   水越 伸・東京大学大学院情報学環教授、
  •   浜地 研一・生活協同組合コープこうべ
  •   情報・物流推進部インターネット・デジタル推進統括、
  •   中野 理・JCA協同組合連携部・日本労働者協同組合連合会理事・海外連携推進部長、
  • 司会: 前田 健喜・JCA協同組合連携部長

閉会挨拶:青竹 豊・JCA常務理事
ネットワーキング(参加者同士の交流)
主催:JCA
協力:東京大学大学院情報学環・水越伸研究室
協賛:農林中金総合研究所、生協総合研究所、協同総合研究所、市民セクター政策機構、地域と協同の研究センター、AgVenture Lab

 

 

2日目は、国際セミナー「インフラリテラシーの道具箱」が、東京大学大学院情報学環・水越伸研究室の主催、JCAの協力で行なわれました。水越教授からの「インフラリテラシー・プロジェクト」の概要説明、同プロジェクトのもとで実施されたワークショップに関する宇田川敦史氏・神谷説子氏・勝野正博氏(東京大学)からの報告、これらを踏まえたショルツ氏、水越教授、水嶋一憲教授(大阪産業大学)、田口純子氏(東京大学)によるパネルディスカッションが行われました。