第101回国際協同組合デー記念中央集会を開催しました
7月4日(火)、日本協同組合連携機構(JCA)は会員団体の準備事務局とともに、こくみん共済ホール/スペース・ゼロと全国をオンラインでつなぐハイブリッド形式で第101回国際協同組合デー記念中央集会を開催し、会員団体や全国の協同組合役職員をはじめ、協同組合関係者やメディアなど約360名(オンライン含む)が参加しました。
「国際協同組合デー」[※]は、全世界の協同組合員が心を一つにして協同組合運動の発展を祝い、平和とより良い生活を築くために運動の前進を誓いあう日で、毎年7月第1土曜日と定められています(2023年は7月1日)。今年の国際協同組合デーの世界共通テーマは「協同組合は持続可能な社会づくりに貢献します(Cooperatives for sustainable development)」で、日本では毎年、この日を記念した集会を開催しています。
今年の集会は、国際協同組合同盟(ICA)が協同組合のアイデンティティ(定義・価値・原則)を学び、活かし、検討するための世界的協議を呼びかけていることに連動したプログラムとし、あらかじめ映像資材を視聴いただくとともに、これからの協同組合について考え話し合うワークショップを取り入れた初めての集会となりました。
集会は、中家徹JCA会長(JA全中会長)の開会挨拶、会場を提供した廣田政巳こくみん共済coop(全国労働者共済生活協同組合連合会)理事長による挨拶、そして国際協同組合デーを祝したアリエル・グアルコICA会長によるビデオ・メッセージの放映でスタートし、JCAの伊藤治郎常務理事による協同組合のアイデンティティとその歴史や世界的協議の背景等の解説に続いて持続可能な地域社会の実現に取り組む2つの実践事例が報告され、休憩を挟んだ後半は、これからの時代にどんな協同組合でありたいのかを考え話し合うワークショップが行われました。
事例報告の1つ目は、労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団のGO!上田地域福祉事業所の中山睦美所長が「『みんなちがってみんないい』を合言葉に運営する『放課後デイサービスGO!』」と題して、長野県上田市で障害のある子どもたちへの支援等に取り組む活動が報告されました。
2つ目は、コープデリ生活協同組合連合会の永井伸二郎副理事長と佐渡農業協同組合の渡部学総務部長による「JA・生協・行政の連携による『佐渡トキお米応援プロジェクト』」です。JA佐渡(新潟県)、コープデリ連合会(さいたま市)、佐渡市の三者が連携して、国の特別天然記念物であるトキが住みやすい自然との共生を目指す米作りの取り組みについて、佐渡からの中継も交えた報告がありました。
休憩を挟んだ後半は、事例報告や協同組合のアイデンティティを導きの糸としながら、「これからの協同組合を話し合おう!」をテーマにワークショップを行いました。会場とオンラインの参加者がそれぞれのファシリテーターによる進行のもと、いずれも小グループに分かれてこれからの時代にどんな協同組合でありたいかを考え話し合いました。真剣かつ賑やかに進行したワークショップでしたが、グループ発表では「地域社会で人々がつながるインフラとして役割を発揮すべきだ」「国民に幅広く協同組合を知ってもらうための情報発信が重要」をはじめ多くの示唆に富んだ意見が出されるなど、会場・オンラインの皆様による積極的な参加のおかげで充実したワークショップとなりました。
最後に、JCA土屋敏夫副会長(日本生活協同組合連合会会長)の閉会挨拶で、今年の中央集会は幕を閉じました。
[※] 1995年から、国際協同組合デーは国連が定める「国際デー」に登録されています。(今年は第29回)
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