日本協同組合連携機構 2024年度採用情報
募集要項
JCA説明会・若手職員との意見交換会
- 5/9(火)15:00~16:00
先輩情報
主任研究員 阿高 あや
〇現在のお仕事内容について教えてください。
主に①出講・出稿、②調査・研究、③企画・編集の3つの業務があります。①のうち出講は全国の協同組合の組合員さんや役職員さんたちの研修会の講師をしたり、農学系の大学で協同組合論という講義の非常勤講師を担当したりしています。出稿では、例えば協同組合を子どもにわかりやすく伝える漫画を監修したり、出講の際に活用できる簡単な教科書を出版社の方と一緒に作ったり、新聞や会員組織の機関誌などで国内外の協同組合の事例を紹介したりしています。
②調査・研究では、会員組織が関心あるテーマで調査や研究会の運営を委託頂いて、それに資する事例を探して日本各地にお邪魔して調査し報告書をまとめたり、学会報告したりしています。社会人大学院生でもあるので、大学の講義やフィールドワークに参加したり、所属するゼミの先生と一緒に国際会議に参加したりと、公私共に楽しく研究活動を続けさせて頂いております。
③企画・編集では、JCAが前進組織の頃から70年以上も発行し続けている協同組合を研究するための雑誌である『にじ』の編集主幹をしています。私は学生の頃からこの雑誌で協同組合について学んできました。着任当初から現在まで、憧れの雑誌の編集に携われた喜びと共に、執筆者の方々に敬意を持って編集業務にあたっています。特集の企画は、JCA内部の役職員のみならず、日本協同組合学会に所属する先生方と額を寄せ合いながら、特集や連載を考えています。時には自ら調査に出かけ、原稿を執筆し、校正・発行もしています。デザイナーさんと表紙を考えたり、他の部と連携して広報も充実させたりと、とってもクリエイティブな仕事をさせてもらっていると感じています。
〇仕事のどんなところにやりがいを感じますか。
自分が企画や調査段階から携わった文章や動画などがパブリッシュされたり、その感想を読者や視聴者の方から連絡頂いたりした時には、心からやり甲斐を感じます。漫画の場合、小学生からサインを求められることもあります。
また、これまでの大学での非常勤講師経験の中で、当初は協同組合に無知だったり無関心だったりした学生が、協同組合論の講義の中で対話を重ねていくうちに、私が魅力的だと感じている協同組合の様式美だったり組織としてのダイナミクスだったりを一緒に感じてくれるようになり、結果、これまでに何人もの教え子を協同組合職員としてお迎えすることが叶いました。彼ら彼女らに入協後に出講先で再会した時などは、本当にこの仕事をさせて頂いて良かったなと感じます。
〇学生の皆さんにメッセージをお願いします!
仕事の中身が面白いのは入って頂ければきっと直ぐに感じていただけると思います。JCAは職務内容だけでなく、日々仕事で関わる人々も多様性がありつつ基本的に人間としての優しさが備わった方ばかりだなと感じています。私は元来飽きっぽい性分なので、お仕事で関わる人間が面白いということは仕事を継続していく上でとても比重が高いのです。この点、JCAは多様な組織から出向者を受け入れていたり、海外からのお客様をお招きしたり、反対に私たちが国外に調査などで出張する機会もあったりと、コミュニケーションやネットワーキングにおいて飽きる暇もありません。本人のやる気さえあれば、想定以上の経験を積ませてくれる自由度の高い組織だと実感しています。
労働環境としては、アフターコロナでもリモートワーク制度を継続させるなど、とても研究職採用者を大事にしているなと感じています。また、学会参加など自己研鑽の機会も充分に担保して頂いており、私を含め社会人大学院生も複数、JCAに所属しております。また、私はこれまでに3度の産休・育休と時短勤務を取得しています。子どもが増えて復職するたび、役員・同僚のみんなが温かく出迎えてくれ、家族の急病時にも快くヘルプしてくださるので、ワーキングマザーとして充実した日々を過ごさせて頂いていること、いつも感謝しながら働いています。
以上、JCAは私に複線的な生き方と、人生の彩りを与えてくれています。言葉では全てを伝えきれないので、ぜひ、共に働きましょう!
副主任研究員岩﨑真之介
〇現在のお仕事内容について教えてください。
農協や生協といった協同組合の事業・組織に関する調査研究と、その成果の発信、共同研究の企画・運営などが主な仕事内容です。
事業や活動の現場で実務を担っている職員の方々、事業や活動の利用者・参加者である組合員の方々へのヒアリング調査を多く行います。アンケート調査の手法を用いることもあります。
研究成果は、当機構の『研究REPORT』や学術誌・機関誌への寄稿、依頼元への報告書提出といったかたちでアウトプットします。『JCA研究ブックレット』などの研究書も刊行しています。執筆に加えて、学会発表や大学の講義、研修会での講演なども行っています。
研究業務の大半は、会員などから依頼をいただいて行う受託研究となります。その一方で、自主的にテーマを設定して研究を行うことについても尊重される職場であると感じています。
〇仕事のどんなところにやりがいを感じますか。
非常にありがたいことですが、会員組織を中心に現地調査の受け入れなど研究活動へ多大な協力をいただくことができています。フィールドワークが好きな人にとってとても恵まれた研究機関であることは、自信を持ってアピールできます。
主要な業務の一つである受託研究では、依頼元の要望に基づいて研究を行っています。調査や分析の途中経過を依頼元へフィードバックし、担当者の方と一緒に学びながら研究を進めています。要望にどこまで応えられているかは悩ましいところですが、自分の研究を必要としている人がいることをはっきりと実感できる職場というのは、研究者にとって案外稀少なのではないでしょうか。
他方で、依頼を受けて研究を行うということは、自分が関心を持っていることばかりに取り組めるのではないということでもあります。そのなかでも、自分なりの着眼や視点を盛り込むことは大切にしており、それが生きたと感じるときは大きな達成感が得られます。また、毎年、複数の新しいテーマに取り組んでおり、その度に勉強が必要になりますが、そこでの学びを経て改めて以前のテーマに取り組んでみると必ず新しい発見や気づきがあるので、こうした研究への取り組み方も良いものだと実感しています。
〇学生の皆さんにメッセージをお願いします!
JCAの研究業務では、調査先や受託研究の依頼元、共同で研究を行う研究者・実務者など、外部の人とやりとりを行う機会が多くあるため、外交的であることは大きな武器になると思います。
ただ、それが必須のものとは思いません。実は私も性格は内向的です。さまざまな人と協力し合いながら研究を行う一方で、研究の核心部分である、集めたデータや情報から新しい知見を見出していく作業は、基本的に自身の頭の中で行うことになります。新知見をつきつめていく探求心があれば、研究員として充実した日々を送ることができるのではないかと思います。
ご縁があれば、一緒にJCAを盛り上げていきましょう。
主任研究員 受託・協同組合研究チームマネージャー
西井 賢悟
〇現在のお仕事内容について教えてください。
外部の有識者とともに企画・運営する研究会、会員団体から依頼される受託事業、会員団体の役職員向けの講演などに従事しています。
研究会も受託事業も事例調査が基本で、日々多くの協同組合の現場に出向いています。事務所にいるのは半分くらいです。課題の特定や解決策を探るためのアンケート調査も数多く行っており、その集計や分析にも取り組んでいます。事例調査やアンケート調査を通じて得た知見は、書籍やJCAの研究誌『研究REPORT』などを通じて発表しています。
調査と分析、そして執筆にいつも追われている毎日です。
〇仕事のどんなところにやりがいを感じますか。
研究という仕事は苦労の連続です。課題を明確にするために、既存の研究や関連する書籍を読み込むのは当然のことですし、調査を受け入れてもらうための相手先へのお願い、ヒアリングで得た録音データの文字起こし、そしていざまとめの作業に入ったら情報やデータが足りないので追加調査が必要だ、などなど。ともかく苦労の連続です。
でも、苦労してまとめた結果が、研究者の先輩や仲間からちょっとでも評価されたとき、受託事業の相手先から「ありがとう」と言われたとき、苦労は吹っ飛びます。それが自分にとってのやりがいなんだと思います。
〇学生の皆さんにメッセージをお願いします!
JCAに来れば、仕事に困ることはないことを約束します(笑)。
協同組合の延べ組合員数は1億人を超えています。JAや生協をはじめ、日本には多様な協同組合があり、日本人のくらしの隅々にまで入り込んでいます。協同組合が発展すれば、日本の経済や社会は必ずより豊かになるはずです。そのために、事例やデータに裏打ちされた具体策を提示するのが私たちの仕事だと思っています。
JCAでは、「協同をひろげて、日本を変える」というビジョンを掲げています。大胆不敵なビジョンだと思います。一緒に大きな仕事を成し遂げましょう。
主任研究員 基礎研究チームマネージャー
小川 理恵
〇現在のお仕事内容について教えてください。
私は「地域づくりと女性活躍」を主なテーマとして調査研究を行っています。三重大学名誉教授の石田正昭先生を座長として複数年にわたって実施してきた「今日的なJA女性組織のあり方研究会」では、研究成果として、2021年6月に書籍『JA女性組織の未来 躍動へのグランドデザイン』を発行しました。私は研究会の事務局長を務めたほか、書籍の2つの章の執筆も担当しました。
また、明治大学教授の小田切徳美先生を座長とした「農山村の持続的発展研究会」も第3期目となる長期プロジェクトとして実施しており、事務局長として企画運営をしています。
JCAでは、独自の研究成果発信として、WEB版「JCA研究REPORT」、書籍「JCA研究ブックレットシリーズ」を定期的に発行しており、私はスタート当初から一貫して編集総括を務めてきました。このほか、研究テーマに沿った、専門誌や新聞などへの原稿執筆や、JA女性組織などを対象とした講演、また、会員などから依頼をいただいて行う受託研究の一部も担当しています。
〇仕事のどんなところにやりがいを感じますか。
さまざまなことにチャレンジできるところです。実は私は中途採用で、しかも事務職としてJCAの前身団体に入会しました。総務課長、企画調整室長という事務畑を経るなかで、調査研究に興味を持ち、研究職にキャリアチェンジをしました。だから大学などで農業や地域づくりを学び、学位を持って入会してくる研究者とはそもそもの基礎が違います。しかし私の強みは、一般企業での就労経験と、生粋の研究者とは違う俯瞰した目線を持っていることではないかと思っています。そうした私のバックグラウンドを理解し、新たな挑戦を促してくれるのがJCAという職場だと感謝しています。
私は女性の活躍をテーマに調査研究を行っているので、仕事を通じて、全国でがんばっているたくさんの女性たちと知り合うことができます。時に調査研究の仕事は孤独です。他の業務と違い、なんとか一人でやり遂げなければならないことが多いのも調査研究の特徴かもしれません。苦しんでやっと1本の原稿が出来上がったとき、女性たちから届く「記事読んだよ。私の気持ちを代弁してくれてありがとう!」という一本のメールが、孤独感を払拭し、心を温かくしてくれます。そこから「次もがんばろう」という新たなモチベーションが生まれます。この繰り返しの毎日だと思います。
私は基礎研究部・基礎研究チームのマネージャーですが、管理職としての業務と、調査研究業務は分けて考えるようにしています。職位としては管理職でも、研究者としては他のチームメンバーの方がずっと先輩、ということもあります。だからたとえ年下の研究員であっても、分からないことはどんどん聞いて、指導をあおぐことにしています。岩﨑研究員とは親子ほど(!)年が違いますが、研究者としての精密さに優れており、学ぶ部分が多いです。行き詰ったときには「岩﨑くん、これどうすればいいと思う?」と気楽に聞ける関係性が構築できていると(勝手に)自負しています。自分にできることは責任をもってやる、でも、もしどうしても困ってしまったときには相談できる、JCAではそんな柔軟な働き方ができるのではないかと思います。