国際連携

JCAが第100回国際協同組合デーに向けたメッセージを発表

 JCAは2022年6月3日、7月2日(土)の第100回国際協同組合デーに向けたJCA会長のメッセージを発表しました。

第100回国際協同組合デー JCA会長メッセージ

 

 国際連帯と世界平和を願い、協同組合への認知を高め、協同組合運動の思想を広めることを目的に、1923年から、国際協同組合同盟(ICA)の呼びかけのもと毎年7月第1土曜日に世界中で取り組まれてきた国際協同組合デーは、今年第100回を迎えます。

 今年のデーの世界共通スローガンは「協同組合はよりよい社会を築きます(Cooperatives Build a Better World)」です。これには、協同組合が協同組合らしさ(=アイデンティティ)を発揮してよりよい社会づくりに貢献していこう、そのことを世界に発信していこうという趣旨が込められており、ICAが昨年12月のソウル大会を起点に開始した協同組合のアイデンティティ(定義・価値・原則)の世界的な協議と連動しています。

 ICAの提起した世界的協議は、協同組合のアイデンティティを改めて学び理解すること、実践に活かしていくこと、改定の必要性を含め検証していくことを目的としています。この提起を受け、日本においても、まずは協同組合のアイデンティティの学習をすすめてまいります。

 貧困、格差、社会的排除、不安定な仕事、高齢化、地域の持続可能性の危機、移民、暴力・戦争、気候変動、自然災害、感染症などの問題は、人類や地球の持続可能性に疑問を投げかけており、このままでは2030年の持続可能な開発目標(SDGs)の達成は危機的な状況にあると考えざるを得ません。こうした状況に対し、国連のグテーレス事務総長は、世界は「深い穴の淵に立っており、間違った方向に進んでいます」と警告し、「信頼を回復し、希望を呼び起こすために、私たちは協同、対話、理解を必要としています」と訴えました

 まさに今、人びとの協同を基本とするよりよい社会づくりに向け、協同組合が協同組合らしさを発揮していくことが求められています。

 第100回の記念すべき今年のデーを契機として、協同組合のアイデンティティへの理解を深めていきましょう。そして、協同組合らしさを発揮したよりよい社会づくりの取り組みとその社会への発信を、ともに一層すすめていきましょう。

2022(令和4)年6月

日本協同組合連携機構
代表理事会長 中家 徹

注:第76回国連総会での演説(2021年9月21日)【日本語英語

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