国際連携

第100回国際協同組合デーのスローガンが決定: 「協同組合はよりよい社会を築きます」

 国際協同組合同盟(ICA)は2022年4月29日、2022年国際協同組合デーのスローガンを「協同組合はよりよい社会を築きます」(Cooperatives Build a Better World)と発表しました。

 国際協同組合デーは、協同組合への認知を高め、国際連帯、経済的効率性、平等、世界平和といった協同組合運動の理念を広めることを目的に、ICAの呼びかけのもと世界の協同組合が毎年取り組んでいるものです。毎年7月第1土曜日と定められており、第100回を迎える今年は2022年7月2日(土)となります。1995年からは国連の国際デーの一つともなっています。

 協同組合の社会経済的発展への貢献、とりわけ、貧困削減・仕事の創出・社会的統合に果たす役割を評価し、協同組合への認知を高めその設立や発展を促進するために国連が設定した、2012年の国際協同組合年(International Year of Co-operatives=IYC)から10年。今年のスローガンは、2012年のIYCのスローガンとも呼応しています(JCAウェブサイト内のIYCのページはこちら、特にIYCのスローガンについてはこちら)。

 また、協同組合が、協同組合のアイデンティティ(定義・価値・原則)を活かして、よりよい社会づくりに貢献していることを訴える、という意味で、ICAが開始した協同組合のアイデンティティに関する世界的な協議とも連動しています(JCAウェブサイト内の「協同組合のアイデンティティのページ」はこちら)。 

 発表に当たり、ICAは次のように述べました(【 】はJCAによる注)。

 

 「協同組合は、世界は『深い穴の淵に立っており、間違った方向に進んでいます』と警告し、『信頼を回復し、希望を呼び起こすために、私たちは協同、対話、理解を必要としています』と訴えたアントニオ・グテーレス国連事務総長の警鐘【第76回国連総会での演説(2021年9月21日)。日本語英語】に答えます。」

 「200年近くの間、協同組合は、【協同・対話・理解という】この方向に動いてきました。そのことは、2021年12月にICAが開催した世界協同組合大会において、広く詳細に光を当てられました。同大会は、“いかに協同組合の共通のアイデンティティ【協同組合の定義・価値・原則】が世界の問題に対処する行動をとるよう協同組合を動かしているか”にスポットライトを当てたのです。」

 「ICAは世界中の協同組合関係者に、協同組合の価値(自分たち自ら動くこと、自分たちで責任を負うこと、民主主義、平等、公正、連帯)、その倫理的価値(正直、公開、社会的責任、他人への配慮)に導かれた、人を中心に置いたビジネスモデルである協同組合が、いかによりよい社会を築いているかについて、広く伝えていくよう呼びかけます。」

 「世界中のさまざまな経済分野で活動する協同組合は、危機に対する耐性が高いことを示してきました。協同組合は人びとの経済的な参加を促進し、環境破壊や気候変動と闘い、よい仕事を生み出し、食料安全保障に貢献し、お金を地域社会にとどめ、倫理的なバリューチェーンを構築し、人々の生活条件を改善し安心を高めることで積極的平和に貢献します。」

 「協同組合は、共通の倫理的価値を土台に、世界的に合意された原則を持つ、唯一の事業体のモデルです。」

 

 今年の国際協同組合デーをともに祝い、よりよい社会づくりに向けた協同組合の貢献を広く伝えていきましょう。

 JCAでは、第100回国際協同組合デー記念中央集会を、7月4日(月)13~16時、実参加とオンライン参加を組み合わせたハイブリッド形式により、全国から多くの皆様に参加いただける形で開催する予定です。詳細については、追ってご案内させていただきます。

 

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