国際協同組合同盟(ICA)が協同組合のアイデンティティ(定義・価値・原則) に関する世界的な協議について発表しました(2022年4月8日)
国際協同組合同盟(ICA)は2022年4月8日、そのウェブサイトにおいて、「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」に関する世界的な協議について、下記のとおり発表しました。(【 】はJCAによる訳注)
1995年にICAが採択した同声明は、協同組合の定義・価値・原則を定めたものです。
協同組合のアイデンティティに関する協議の次のステップ 2022年4月8日 1995年、ICAは、協同組合を定義し、協同組合の価値と7つの協同組合原則を定めた「協同組合のアイデンティティに関する声明」を採択しました。2015年に発表された「協同組合原則ガイダンスノート」は、協同組合原則の実践的な適用に関する詳細なガイダンスとアドバイスを提供しています。「協同組合のアイデンティティを深める」をテーマに開催された第33回世界協同組合大会は、協同組合人【組合員・役職員等の協同組合関係者】の声明に対する理解の状況を探るための、また、それが時の試練にどれだけ耐えてきたかを検証するための協議プロセスを開始しました。 大会に続いて、ICA理事会は、協同組合のアイデンティティに関する考察と協議を継続するため、協同組合アイデンティティ諮問グループ(CIAG)を設置しました。カナダ出身のICA理事アレクサンドラ・ウィルソン氏が議長を務めるこのグループは、ICAを構成する全地域【訳注:アフリカ、南北アメリカ、アジア太平洋、ヨーロッパの4地域】から、協同組合のリーダー、思想家、実務家など23名が参加しています。
世界の協同組合人を対象とした予備調査(アンケート) この協議プロセスは、まもなく開始される予備調査(アンケート)から始まります。アンケートでは、協同組合のアイデンティティがどのくらい良く定義され理解されているかについて、世界中の協同組合人から最初の意見を収集します。このアンケートは、ICAの3つの言語(英語、フランス語、スペイン語)で行われ(ICA会員の支援があれば他の言語でも利用できるようになります)、諮問グループでの検討に活用されます。 ICA協同組合アイデンティティ諮問グループのアレクサンドラ・ウィルソン議長は、「危機の時以上に、私たちの協同組合のアイデンティティが重要となることはありません」と述べました。「このアイデンティティを深めるための協議に、世界の協同組合コミュニティが参加することは極めて重要です。諮問グループの仕事を支援するため、世界中の協同組合、その組合員、職員、その他協同組合に関わりのあるすべての人に、アンケートへの協力を呼びかけます」。 諮問グループは、協同組合原則に関する過去の調査の結果、大会後の協議で表明された意見と共有された情報を慎重に検討していきます。そして、協同組合の本質的な目的と性質を明確にし強化するため、また、よりよい世界の構築に貢献する協同組合の能力を強めるため、「協同組合のアイデンティティに関する声明」の変更が必要かどうか、他にどのような対策が取れるかどうか、を見極めることを目指します。
諮問グループによる支援活動 諮問グループは、各地域でのセミナーを自ら主催し、地方や地域レベルで他の主体が主催する協同組合のアイデンティティを探求するイベントに参加者を派遣します。その一環として、ドットコープ社【協同組合固有のドメインである.coopを管理する】の理事でもある諮問グループメンバーのアービン・クロウェル氏の招待により、アレクサンドラ・ウィルソン氏とICA理事で協同組合アイデンティティ委員会の委員長であるマーティン・ロウリー氏が、近隣食品協同組合協会(NFCA【米国】)総会のパネルディスカッションに参加しました。パネルディスカッションの様子はこちらでご覧いただけます。 アンケートをあなたの言語に翻訳することに関心がありますか?詳しい情報は、ICA法制部長のSantosh Kumar(kumar@ica.coop)までお問い合わせください。 |
【関連リンク】