国際連携

第11回アジア太平洋地域女性フォーラムが開催されました (2021年11月29日)

 2021年11月29日、韓国・ソウルの会場を起点に、オンラインで世界を結び、「第11回アジア太平洋地域女性フォーラム」がICAアジア太平洋地域女性委員会の主催で開催されました。ソウルで12月1~3日に開催される第33回世界協同組合大会(テーマ:「協同組合のアイデンティティを深める」)に先行して行われた本フォーラムは、「協同組合のアイデンティティは女性にとってなぜ重要か」をテーマに開催されました。2018年11月のフォーラムからコロナ禍を経て3年ぶりの開催となります。

 ICAアジア太平洋地域女性委員会委員長代理である日本生協連の新井ちとせ副会長からの開会挨拶ののち、ICAアジア太平洋地域事務局長のバル・アイヤー氏からの「アジア太平洋地域からみた協同組合のアイデンティティ」と題した基調講演では、協同組合のアイデンティティに基づくアジアの協同組合の取り組みを、女性の活躍に焦点を当てながら紹介しました。

 その後、第1原則(自発的で開かれた組合員制)、第2原則(組合員の民主的管理)、第3原則(組合員の経済的参加)、第5原則(教育・研修・広報)の実践における女性の活躍について、それぞれイラン、日本、タイ、韓国から事例が報告されました。日本の労働者協同組合から労協センター事業団の田中羊子理事長が、組合員一人一人が主体となり、利用者・地域住民とも協同して働く日本の労協の取り組みを、その主要な領域であるケア労働の可能性とあわせて報告しました。

 フォーラム後半では、「協同組合のアイデンティティにおける『価値』の候補としての『平和と非暴力』」をテーマにパネルディスカッションが行われました。スリランカ、ネパール、パレスチナ、ミャンマーのパネリストから取り組みが紹介され、新井委員長代理からも「女性の自立と活躍にとって平和と非暴力は重要な条件であり、今日の議論はそのことを確認する第一歩となった」との発言がなされました。

 最後に、新井委員長代理の「平和と非暴力を協同組合のアイデンティティ声明に入れていくようICAアジア太平洋地域女性委員会の提言をまとめていきたい」との挨拶で、フォーラムは閉会しました。

オンラインで事例報告を行う労協センター事業団の田中羊子理事長
パネルディスカッションで発言するICAアジア太平洋地域女性委員会の新井ちとせ委員長代行(日本生協連副会長)

 

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