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2025 国連国際協同組合年、ニューデリーでスタート
提供:ICA
11月25日から29日にかけてインドのニューデリーで開催された国際協同組合同盟(ICA)世界協同組合会議・総会において、2025国際協同組合年が正式に発足しました。
会議には100カ国以上から代表団が集まり、協同組合がいかにしてすべての人の繁栄を築くかについて、4つのテーマ「協同組合を支援する政策と経済システムの実現」「目的意識を持ったリーダーシップの育成」「協同組合のアイデンティティの再確認」「公正、平等、そしてレジリエントな未来の形成」に焦点を当てて議論が行われました。
3,000人以上が参加した発足式典ではグテーレス国連事務総長がビデオメッセージで演説し、「皆さまが代表する協同組合は、世界的な課題を解決するために団結することの重要性を示しています。」「100か国以上で活躍する皆さまは、大小さまざまなコミュニティの発展を推進しています。貧困や社会的排除と闘い、食料安全保障を強化し、地域の事業者が、国内市場・国際市場にアクセスできるよう支援し、さらに多くのことを行っています。」「私たちの世界が複雑な課題に直面し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け取り組むなかで、皆さまの団結した努力は不可欠です。」「国連は、この重要な取り組みにおいて皆さまとともにあることを誇りに思います。」と述べました。
インドのモディ首相は基調演説を行い、同国において協同組合が果たす重要な役割を強調しました。インドには80万もの協同組合があり、その中でもインド農民肥料協同組合(IFFCO)は、一人当たりGDPに換算した売上高で世界最大の協同組合であることに言及しました。
「インドにとって、協同組合は生活の一部です。」「全世界にとって協同組合はビジネスモデルですが、同時に協同組合は私たちの文化の基礎でもあります。ライフスタイルなのです」。首相は、インド政府と協同組合のパートナーシップがいかに持続可能な成長の鍵であるか、そしてこの成長がいかに「人間中心の方法で捉えられるべきであるか」を述べ、「協同組合の重要性は法律や規制にとどまるものではなく、それを超えていかなければならない」と述べ、「協同組合精神は国の生命となる」と主張しました。
そして国連が2025年を国際協同組合年と宣言したことに感謝し「この国際協同組合年に、私たちは協同組合精神に力を与えます。私たちはこの協同組合精神で前進し、力を得て、繁栄します。」と締めくくりました。
グテーレス国連事務総長のビデオ演説 (提供:ICA) |
インドのモディ首相の基調演説提供(提供:ICA) |
会議に先立ってICA理事により行われたIYC2025旗の掲揚式(提供:ICA)
全体会で日本の協同組合運動について、活動が盛んな地域として北海道を挙げ報告する山野徹JA全中会長 |
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北海道の協同組合の取り組みを映写するパネル |
分科会「世界の政策に協同組合を位置付ける」で報告する中野理ワーカーズコープ連合会理事・事務局長(提供:ICA) |
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分科会「経営層リーダーシップの育成:ビジネスからの視点」で報告する小林寛史アジア農協振興機関(IDACA)常務理事 |
分科会「協同組合事業における価値:大規模協同組合からの視点」で報告する新井ちとせ日本生協連副会長 |
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全体会「協同組合のアイデンティティに関するICAグローバル協議からの視点」で報告する前田健喜JCA CI・国際・研究チーム部長 |
分科会「教育機関における協同組合:実践とリーダーシップを通じて協同組合アイデンティティを強化する」で報告する伊藤隼己全国大学生協連執行役員(学生委員) |
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分科会「答えとしてのレジリエンス:協同組合による苦難の克服に関するケーススタディ」で報告する稲村浩史こくみん共済coop常務理事 |